2020年の競馬界は記録づくめの歴史的1年に、来年の展望は?

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2020年の競馬界は記録づくめの1年だった

2020年12月29日に大井競馬場で開催された第66回東京大賞典は、オメガパフュームが同レース史上初の3連覇を成し遂げて、記録づくめとなった2020年のレースはすべてが終了、そんな記録づくめだった1年を振り返りたいと思います。

 

史上5頭目のJRA芝ダートG1制覇

2020年最初のG1はフェブラリーステークス、そこを制したのが2018年の安田記念を制したモズアスコットだ。アドマイヤドン以来となる史上5頭目のJRA芝ダートのGⅠ制覇となる快挙を達成。それが記録づくめの1年となる狼煙となった。

モズアスコットは今シーズンをもって引退、アロースタッドで種牡馬入りが決定している。貴重なフランケル産駒でもあり、芝ダート両方でGⅠを制覇した実績は追い風になるだろうし、サンデーサイレンス、キングカメハメハの主流血統の血が入っていないことも相まってかなりの人気を集めそうだ。ちなみ筆者は今年アロースタッドに種牡馬見学に行ったのだが、そこで飼われている猫が人懐っこい猫で非常に可愛かったのを覚えている。また来年もアロースタッドに種牡馬見学をしに行こうと思っているのでそこでモズアスコットに会えるのを楽しみにしていよう。

新型コロナの影響による無観客競馬

フェブラリーステークス開催の翌週から新型コロナの影響による無観客競馬が実施されることとなり、歓声のない競馬が続き異様な光景が広がっていたのを画面越しにも鮮明に記憶している。春のクラシック、夏競馬は全て無観客で行われ、制限付きで解除されたのが10月10日の開催中からだった。実に7か月ぶりの有観客での競馬の再開には、多くの競馬ファンが待ち望んでいたことだろう。スプリンターズステークスに間に合わなかったことは残念だが、秋の連続GⅠに間に合ったことは本当に良かったと心から思ったのを覚えています。

史上初無敗の牡馬牝馬の3冠馬誕生

記録づくめの1年だった2020年だが、最大のトピックの一つは間違いなく史上初無敗の牡馬牝馬の3冠馬誕生だろう。コントレイルデアリングタクトの2頭が快挙を達成。しかもデアリングタクトの父はエピファネイアでデアリングタクトは初年度産駒にあたります、これは今後の種付けに大いに影響を及ぼすだろう。そしてコントレイルの父は2019年に死亡したディープインパクトが父だ。他界した翌年に最高傑作となる産駒が誕生したことは何か運命めいたものを感じる。思い返してみるとディープインパクトの父サンデーサイレンスが死亡した2002年にディープインパクトが誕生していることを考えると血を繋いでいくべき馬は何か運命めいたことがしばしば起こるのかもしれないと思いましたね。

史上初の芝GⅠ9勝を達成したアーモンドアイ

記録づくめの1年だった2020年のもう一つの大きなトピックは史上初の芝GⅠ9勝を達成したアーモンドアイだろう。長らくGⅠ7勝のの壁があったがそれを超えて9勝まで伸ばしたアーモンドアイは史上最強馬と言っても過言ではないだろう。※これに対する異論は多々あるでしょうがあくまで数字上を比べてのことです

天皇賞秋でGⅠ8勝目をあげて記録を更新した時の勝利者インタビューでは、鞍上のクリストフ・ルメール騎手がそのプレッシャーの大きさから会見場で号泣した姿が印象的でした。アーモンドアイは次走のジャパンカップで引退、次世代の産駒に期待がかかりますね。

世界の競馬史に残る3冠馬3頭によるドリームマッチ

このレースなくして、2020年いや世界の競馬史は語れないと言えるくらいのドリームマッチとなったのがジャパンカップだ。史上初の無敗牡馬牝馬3冠馬となったコントレイルとデアリングタクト、そして史上最多GⅠ8勝を達成した2018年の3冠牝馬アーモンドアイが参戦することにより、世界でも類をみない3冠馬3頭が共演するドリームマッチが実現。これには世界のホースマンからも注目の的になったことは記憶に新しい。

レースはキセキの単騎逃げによる展開によるよどみのない流れとなり、最後の直線は運命めいたような3冠馬のマッチに、これを制したのがアーモンドアイだ。世紀の一戦は感動ものの一言なので是非ともレース映像を見て欲しいですね。

新マイル女王誕生

短距離界ではグランアレグリアがスプリント・マイルの2階級制覇、それもどのレースも快勝しており来年以降もグランアレグリアの天下は続くかもしれない。どのようなローテーションを予定しているかは分からないが、全ての短距離GⅠを制してしまうのでは?というくらい力の差を見せつける予感すらある。間違いなくロードカナロア以降では短距離最強なのは間違いない。それどころかロードカナロアに匹敵するあるいはそれ以上の力があるのかもしれない。

世界初「白毛馬」によるGⅠ制覇

もう一つ大きなトピックと言えば、世界初白毛馬ソダシによる阪神JFの制覇だ。ソダシの母はあのブチコである、一昔前話題となっていたが、今度はお母さんとなって再び脚光を浴びる形となった。

それにしても今年は白毛一族が目立った年でもあった、ソダシ以外にも同じくシラユキヒメ一族であるハヤヤッコが昨年レパードSを白毛馬によるJRA初重賞制覇を果たしていますし、確実に白毛馬の血脈が広がっていく未来が見えますね。ハヤヤッコはもしかしたら白毛馬初の種牡馬になるかもしれませんね。そうするとこれまでよりも爆発的に白毛馬が広がる可能性もありますし、世界中に白毛馬が走るという未来ももしかしたらあるかもしれませんね。

クロノジェネシスが春秋グランプリ制覇

暮れの大一番「有馬記念」を制したのが宝塚記念を5馬身差で快勝したクロノジェネシスでした。これで昨年のリスグラシューに引き続き牝馬の春秋グランプリ制覇となりました。クロノジェネシスの血統は父が凱旋門賞馬バゴ、母父がクロフネと血統面での海外適性もありそうなので、是非とも凱旋門賞に挑戦して欲しいのが筆者の思いです。もちろん今の世界情勢を考えるとなかなか難しいというのが現状であるのは間違いないですが、なんとか実現して欲しいものですね。

横山武史騎手が史上最年少での関東リーディングを獲得

2020年は馬だけでなく、ジョッキーも話題になりました。横山典弘騎手の息子である横山武史騎手が94勝をあげて、史上最年少の22歳で関東リーディング(全国リーディングは6位)を獲得。関西勢がリーディング上位を独占する中でのこの話題は将来の明るい話題の一つではないでしょうか?

もちろん全国リーディングのクリストフ・ルメール騎手とダブルスコアを付けられている現状はあるのは事実です。しかしこれを契機に関東の騎手がもっと奮起しなければいけません。特に30代の中堅どころはもっと引っ張っていかなければいけないでしょう。

蛯名正義騎手が調教師試験に合格

今年の調教師試験に合格したのが7名、その中に歴代4位の2537勝の勝ち鞍をあげている名手蛯名正義騎手が3度目の挑戦にして合格を果たした。これで来年の3月をもって引退、調教師へ転身となる予定だ。

まだまだ現役にこだわっている武豊騎手を背に蛯名厩舎の馬がレースを走るという未来がきっと実現するだろうし、ダービーをこのタッグで目指してほしいですね。

2021年の展望は?

2020年は記録づくめの歴史的1年となりましたが、来年はどうなるでしょうか?アーモンドアイ、ラッキーライラックが引退をし、コントレイルとデアリングタクトが古馬戦線に加わるということで、古馬の中心はその2頭に加えて春秋グランプリ制覇をしたクロノジェネシスの3頭が中心となることは間違いないでしょう。短距離界はグランアレグリアが女王として迎え撃つ形になるのか?それとも別階級のレースにいくこともあるかもしれませんね。

ダートはチャンピオンズカップで国内で初敗北となってしまいましたが、クリソベリルが中心となるのは間違いないでしょう。そこに加わってくるのが同レースを制したチュウワウィザード、東京大賞典を制したオメガパフュームとなるでしょう。そこに復調気配のインティが加わった4頭がダートの中心となるのは間違いないでしょう。

正直現3歳勢、明け4歳勢のダート馬の台頭はなかなかに難しそうな印象があります。

そしてなかなかに読めないのが明け3歳のクラシック戦線ですね。当然中心となってくるのは2歳GⅠを制したソダシダノンザキッドグレナディアガーズが中心となるのは間違いないでしょうが、昨年ほどのインパクトのある勝ち方ではなかったので完全に抜けた存在という訳ではなさそうなのが現状でしょう。これからの3歳クラシック戦線がどうなるか注目ですね。

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